その昔、タイ式マッサージで有名なある村にアム=パチャラパーという、マッサージの師匠のような偉人がいました。
ある時パチャラパーは弟子を連れて東に旅をしていました。
旅の道のりはとても過酷で、さすがの師匠といえども疲労の色は隠せませんでした。
そこに1軒の農家を見つけ、パチャラパーと弟子は少し休ませてもらおうと思いました。
「ご主人、申し訳ないが1杯の水をいただけないでしょうか」
「これは大層お疲れのご様子。ささ、どうぞお上がりください。今、飲み物を持ってまいります」
2人はほっとして一息ついていると、しばらくして農家のご主人はある小瓶を持ってきました。
どうぞこちらをお召し上がりください。
弟子は驚きました。というのも、主人が持ってきた小瓶は”赤まむしドリンク”ではありませんか。
弟子は少しむっとした様子で
「ご主人、疲れている我らを気遣っての事だろうが、これはちといらぬ気遣いというものではないだろうか。…もしわが師匠を馬鹿にしての事であれば私もだまっては…」
弟子がそう言いかけたときでした。パチャラパーはサッとその小瓶をつかむと一気に飲み干し、
「ああ、うまい。ご主人、よくわかってらっしゃる。疲れたときにはこういうモノが一番いいのじゃ。」
と満面の笑みを浮かべました。
…その後、故郷の村に帰った弟子はその事を皆に伝え、それ以降その村では赤まむしドリンクが大流行しました。そしてその村のもう一つの名物であったタイ式マッサージと組み合わさり、マッサージを受けた後には赤まむしドリンクを飲む、というのが、その効果もあいまって広く浸透していきましたとさ…
…というわけで、只今、りらりらでは22時以降ご来店のお客様に、赤まむしドリンクを差し上げております。
…ごめんなさい、話は全部真っ赤なウソです。今作りました。アム=パチャラパーは、2011年に「タイで最もセクシーな女性」に選ばれた人です。ごめんなさい。赤まむしドリンクを差し上げているのは本当です。ぜひご来店ください。
吉田深夜